
トランプ2.0が動き出し、
良くも悪くも大きな変化が起きています。
関税による市場変化も大きいですが、
AI分野もアップダウンが激しくなっていますね。
トランプ政権の支援や
ソフトバンク等の大規模投資の発表で関連株がアップ。
その後、
中国製DeepSeekの登場で半導体銘柄の株価が大幅ダウン、
その後、不正にOpneAIのデータを利用した疑いや
既存のAI開発より大幅に低いとされた開発コストも
実際のコストと違っているような情報が流れ、株価持ち直し。
市場が荒れています。
DeepSeekの最新AIモデル「R1」の開発費は
約560万ドル(約8億7000万円)と言われていましたが、
実はGPUレンダル代のみで、
実際には13億ドルに及ぶ可能性を指摘されています。
どっちが本当の情報なのか。
今年は、AI関連の情報に振り回されそうです。
DeepSeekの開発コストの低さが
ニュースでも注目されていましたが、
米国主導のAIと中国製DeepSeekの
最も大きな違いは、
オープンソースだと専門家が解説していました。
確かに、オープンソースは業界に衝撃を与えます。
Googleがアンドロイドをオープンソースにすることで、
AppleのiOSのシェアを抜き、世界1位になりました。
今では、
第1位 Android 68.87%
第2位 iOS 30.45%
とAndroidが席捲しています。
完全なオープンソースなら
同じことがAIの世界でも起きそうです。
しかし、
DeepSeekのソースで実際に公開されているのは、
学習済みのモデルとそのウェイト(重み)だけで
トレーニングデータの詳細や、学習プロセス全体の詳細などが
非公開となっています。
つまり、完全なオープンソースではなく、
外形と重みのみが公開され、学習に関する基盤部分は
ブラックボックス化されています。
データを中国のサーバーを介す部分も
安全保障上のリスクとなりそうです。
要は使い方次第だと思います。
日本国内のサーバー利用など
安全保障上のリスクをクリアした上で、
公開化されている部分を利用して、
低コストかつ迅速に独自サービス化すれば、
有益なものになりそうです。
そして、DeepSeekのおかげで、
絶対に超高性能の半導体と巨額の資金がないと
参入不可能だと思われていたAI分野に
新しい発想力と技術力で非力な企業でも
参入できる可能性があるということに気づかされました。
AIを安く、誰でも使えるようにする可能性を示したことは、
とても意味のあることだと思います。
こういった変革の先頭に
日本企業の名前が挙がって来ないことが残念です。
ハードウェアよりもソフトウェアがビジネスを制する時代、
「OpneAI」や「DeepSeek」は、ソフトウェアの大本を作っています。
NTTやラピダスもAI産業に必要なことをしていますが、
AIを生み出すOSそのものは作っていないんですよね。
日本版「OpneAI」や「DeepSeek」が登場するのを期待してます。
しかも、完全オープンソースでやってくれたら最高ですね。
では、また。