
かつて破竹の勢いで店舗数を増やして、
その後、急降下した「いきなり!ステーキ」
現在はどうなっているのか?
実は、黒字化を達成しています。
しかも、店舗数も売り上げも減少しているにもかかわらず
利益が上がっています。
要因としては様々あると思いますが、
券売機やセルフレジの導入による業務効率化。
これは店舗型ビジネスが生き残るために
必須の業務改善策だと思います。
少数精鋭の人員で、無駄な動きをゼロにし、
スピーディーに回転率を上げる。
飲食店だけでなく、
弊社のような広告代理店でも必要な改善です。
さらに、商品品質の向上と
大量仕入れや内製化によるコスト削減などなど
様々な改善がなされていますが、
もう一つ気になる要因があります。
それは、
食べた量に応じてランクが上がる
「肉マイレージ」というシステムです。
これは、今後市場が拡大されるとされている
「ゲーミフィケーション」という手法です。
ゲームの要素や考え方をゲーム以外の場面に応用して、
楽しさを生み出す手法で、
ビジネスだけでなく社会問題の解決などにも利用されています。
この市場は、5年後には14兆円まで
市場が拡大させると予想されていて
様々な分野で注目されています。
例えば、謎解きゲームをしながら
防災を楽しんで体験してもらうイベント。
普通にやっていたら、
あまり夢中になれないようなことを
ゲームの要素を取り入れることによって、
自然に夢中になって行動する仕組みが作れます。
為替や株価などの金融経済教育の分野は、
興味のない人からすると「面白くない・つまらない・むずかしい」
というようなイメージですが、
為替や株価など金融をアプリゲームで学ぶと
子どもでも自然に夢中になって遊びながら学べます。
他にも社会問題の解決の糸口になるようなものもあります。
例えば、水門の補修工事を手掛けるIHIのグループ企業が開発した
水門アクアリウムというアプリ。
水門を撮影し、ARのお魚さんをゲットするというゲームで、
一般人に点検箇所を発見してもらう仕組みです。
↓
水門アクアリウム
人口減少による労働力不足を補うための仕組み。
こういったインフラ整備や点検作業を
一般人に楽しんでやってもらうことで
社会問題の解決に繋げようという考え方。
東京電力のグループ企業も電柱の点検ゲームを開発しています。
スマホアプリ「ピクトレ」というゲームで
アプリで電柱やマンホールを撮影したりすることでポイントを獲得し、
チームの合計点を競うゲーム。
参加者はゲーム内での活躍に応じてアマゾンのギフト券をゲットする仕組み。
↓
ピクトレ
給料を払ってやってもらうか、
一般人に協力してもらって報酬を払うか。
労働人口が減少していく中で、
ビジネス拡大や社会問題解決に
どう応用していくか。
「ゲーミフィケーション」という手法を使って、
様々な課題を楽しみながら改善できそうです。
飲食店なら、「いきなり!ステーキ」ようにアプリじゃなくても、
紙のポイントカードでも全然いいですよね。
ユーザーがついつい夢中になって
楽しめるように工夫をする。
お客様の立場になって考えて、
仕組みを作るだけでなく、
その仕組みに参加すること自体が
楽しみにならないと長続きしません。
当たり前のことですが、
売り手である現場の人間がお客様を楽しませようと
本気で行動しないとこういった仕組みも宝の持ち腐れになります。
何をするにしても、
大事なのは現場の人間の本気度と行動力だと思います。
では、また。