先日、ゴッホ・アライブという
体験型のアート鑑賞に行ってきました。
2023年3月5日(日)までの展覧会で
もう終わってます。
▼ゴッホ・アライブのHP
オフィシャルサイトはこちら
そこにゴッホの絵は無く、
映像と音楽技術によって
五感で楽しむことができる
体験型の展覧会でした。
まるでゴッホの作品の中に
自分が溶け込んでいるような
不思議な感覚になれる
素晴らしい体験ができました。
かなり楽しかったです^^
他のアーティストで
同じような展覧会があったら
行ってみたいです。
さて、
前回はアップルが
「Think different」
という言葉をコンセプトに
キャンペーンを展開し
復活を遂げたお話でした。
今回は「伝わる言葉の作り方」を
考えてみたいと思います。
伝わる言葉と伝わらない言葉の違いには
ある要素が大きく関わっています。
これは、コンセプト設計の時にも
必要な要素になります。
また、この要素によって言葉は決まりますし、
要素を変えることで言葉も変わります。
それは何でしょうか?
例えば、
「自宅の防犯対策のポスターのキャッチコピーを作ってください」
というお題目があったとします。
どんなキャッチコピーが思い浮かぶでしょうか?
■キャッチコピー1■
「イケメンも戸締りも二度見で確かめよう!」
■キャッチコピー2■
「見知らぬ顔なら玄関開けないマンに変身だ!」
■キャッチコピー3■
「オレオレと名乗ったら、今すぐ息子に電話しよう!」
・・・
色々出てきます。
それぞれ、言葉の表現や内容もバラバラです。
何でバラバラになるのでしょうか?
この3つの言葉を作る上で
変えている要素があるからです。
それは、ターゲット設定です。
■キャッチコピー1は、イケメン好きの女性
■キャッチコピー2は、留守番をしているヒーロー好きの子供
■キャッチコピー3は、息子さんがいる高齢者
「伝えるべき相手」を設定してから作ると
言葉の表現も内容も相手に合わせたものになります。
ターゲット設定をせずに言葉を作ると
・戸締りしよう
・玄関を開けないようにしよう
・オレオレ詐欺に気を付けよう
のように誰に伝えたいのかが分からない為
フワっとした表現になります。
フワっとしていると
誰にも伝わらない言葉になってしまいます。
これは、コンセプト設計の時も同様です。
コンセプト作りも「伝えるべき相手」を設定せずに作ると、
誰にも伝わらないコンセプトになります。
考えてみれば、当たり前の話です。
言葉は相手に伝えるための道具ですから、
相手が見えていないのなら作ることはできないはず。
ゴッホ・アライブは、
「静まりかえった館内で作品から離れて鑑賞する―そんな従来の鑑賞法に飽きた人たち」がターゲットであり、
このターゲットが何を望んでいるのかを徹底的に考えたからこそ、
「作品の中に鑑賞者を入れてしまおう!」というコンセプトが生まれたのだと思います。
実際に、ゴッホの「アルルの寝室」を具現化した部屋が用意され、
ベッドや椅子に座って記念撮影を自由にさせてくれるなど、
作品の中に入っている感を出すための工夫を至る所で感じました。
ターゲットとコンセプトが明確になっているから
このような空間が完成したのだと思います。
では、また。